「どんなボール使ってるの?」と聞かれたことないですか?
ボールは自分を映す鏡と言われています。使っているボールで、ゴルファーとしての現実がシビアにわかってしまうんです。
ゴルフボールは、全てのストロークで使う唯一のゴルフ用具です。なのに、ゴルフボールほど軽く見られているゴルフ用具もありません。ゴルフボールについてしっかり理解することで、スコアアップにつながると思います。
今回は全てのクラブと一緒にがんばってくれているボールについて勉強し、ボールの選び方についてご紹介します。
ゴルフボールについて
ゴルフボールは 大きさが 直径 42.67mm 以上、重量 45.93g 以下と規則で定められいます。この小さなボールに遊ばれているゴル子です。
たくさんの願いを込めて一打一打うってるんですけどね。
中々願いは通じません。ボールのことをよく知ることで、少しは願いがかなるかな?
ボールの種類について知ろう
ゴルフボールの種類は大きく分けると「スピン系」と「ディスタンス系」の2種類と、今は両方のバランスを取った「第3系」のボールもあり、3種類あります。
その名の通り、スピン系はスピンを追求し、ディスタンス系は飛距離を追求し、第3系はトータル的にバランスがとれたゴルフボールです。
それではその特徴を見ていきましょう。
ボールの種類 | ディスタンス系:初心者にもおすすめの飛距離が出やすいタイプ |
特徴 | カバーの硬さ:硬い コアの硬さ:柔らかい カバーが硬いとクラブがボールを弾く強さが強くなり、初速が早くなります。なので飛距離を伸ばしたい方や初心者の方向けのゴルフボールです。また、ディスタンス系のボールは、中が柔らかいため、インパクト時の反発力が高く、中心までしっかり伝わることにより、ボールが大きく潰れるので、スピン量が減り飛ぶ構造になっています。 つぶれている間はボールが回転しないため、余計なスピンがかからず、まっすぐ飛ぶのも特徴です。スライスのミスが多い方にもおすすめのゴルフボールです。 |
ボールの種類 | スピン系:コントロール重視派向けのスピンがかかりやすいタイプ |
特徴 | カバーの硬さ:柔らかい コアの硬さ:硬い スピン系は、アプローチで回転をかけて、意図した場所にボールを残したい方向けのゴルフボールです。スピン系ボールは、ボールの表面のカバーが柔らかく、ウェッジの溝に入り込むので、ボールがフェース面と長く接するため強烈なスピンがかかり、ピンをデッドに狙うことや、アプローチでボールを止めることなどコントロールショットがしやすいのが特徴です。ただ、スピンがかかることで、曲がりやすくなるので、基本的には上級者向けのボールといわれています。 |
ボールの種類 | バランスタイプの第3系:トータル的にバランスがとれたボール |
特徴 | カバーの硬さ:柔らかい コアの硬さ:柔らかい 第3系ゴルフボールはディスタンス系・スピン系どちらの長所も併せ持ったタイプで高い反発力とスピン性能をもつバランスタイプのボールです。ドライバーでの飛距離を伸ばしながら、アイアンなどでのアプローチショットでは狙った位置に止めることが出来るため、 短期間での上達に向いています。異なる素材を組み合わせた3~4層の多重構造になっていて、打球感を含め、トータル的にバランスがとれたボールになります |
ボールの種類はわかったけど、コアやカバーが硬い、柔らかいって何?わからないって思ういませんか?次は、コアとカバーについてご紹介します。
ゴルフボールのコアって?
ゴルフボールの中身で、ゴム素材で作られています。
メーカーによってさまざまで、素材によって「反発性能」「スピン性能」「打感」などの違いがあり、ボールの特性により変わってきます。
コアは硬いものと柔らかいものがあり、性質の違うゴムを何種類か組み合わせてできているボールは、外殻のカバー+1層のラバーコアは2ピース、外殻のカバー+2層のラバーコアは3ピース、外殻のカバー+3層のラバーコアは4ピースと呼ばれています。
カバーについて
カバーは大きく分けると、ウレタンカバー、アイオノマーカバーの二種類に分類可能です。
カバーの種類 | ウレタンカバー |
特徴 | ウレタンカバーはカバー自体を薄くすることが出来るので、コアの設計自由度が上がり、様々なタイプのボールを作ることが出来ます。
コアが硬いものが多く、ヘッドスピードの遅い人にとっては硬めに感じる場合があります。 ウレタン自体が、薄くて柔らかいので1ラウンド使用すると傷だらけになってしまうので、定期的に交換する必要があります |
カバーの種類 | アイオノマーカバー |
特徴 | プラスチックのような硬いカバーで、それ自体が厚いので耐久性が高いですが、スピン性能は低いです。外が硬くて中が柔らかいというイメージです。
ヘッドスピードが遅くても柔らかく感じると思います。 |
カバー素材が硬いと距離が伸び、柔らかいほど転がりづらくなります。
パッティング時
カバー素材「硬め」ボールの特徴。
・転がり/速め。
・打音/高め
・フェースインサートありのパターと相性◎
パッティング時
カバー素材「柔らかめ」ボールの特徴。
・転がり/遅め。
・打音/低め
・フェースインサートなしのパターと相性◎
ゴルフボールの種類別解説
ディスタンス系のボールは、カバーは硬めのアオノマー素材を使用したボールが多く、コアは柔らかめでつぶれやすいので反発力を得やすい特徴があり、とくにパワーがない方が高弾道・低スピンで飛距離アップを狙いやすい構造です。
スピン系ボールは、カバー素材に摩擦力が高く柔らかいウレタンを使用したボールが多く、硬めのコアはパワーのある方が打ってもコアがつぶれ過ぎず、ドライバーでは高初速・中スピン、アプローチは柔らかいカバーが打感の良さとスピン性能を高める特徴があります。
スピンが多すぎると風の影響を強く受けるため、飛距離をロスすることが多いのです。
ウレタン・ディスタンスボールのカバー素材の第3系のボールは、スピン系ボールと同じ柔らかいウレタンを使用し、コアもディスタンスボールと同じ柔らかめです。ドライバーでは低スピン、アプローチでは高スピンがでやすいスピン系ボールとディスタンスボールの中間の性能です。
値段の違い
高いボールは、ボールの中身が、3層以上に分かれていて、今はは、4層~5層のものがあり、それぞれ3ピース、4ピース、5ピースと呼ばれます。
インパクト時の衝撃を異なる層で吸収し、様々な性能を発揮するので、少々のミスでも飛距離に影響が出ずらく、スイングスピードの遅い人や、女性でもしっかりと距離がでるように作られています。
また、高いボールはインパクト時の多少のズレを吸収して、ミスショットをミスでなくしてくれることを目的に開発されています。
ボールの層が増えるほどショットに対する反応の細かいコントロールができるので、特に初心者にとっては腕が上がったように感じられるかも知れません。
打数の少なさを競う競技であるゴルフでは、1打のミスが大きな影響力があるので、ボール選択は大切です。
安いボールは2ピースが多く、構造上、手間がかかっていないです。
また、スピンがかかりにくいので転がり距離がでます。でも芯を外した時に距離が落ちたり、風の影響を受けやすいです。
ロストボールは、内部の劣化が見えません。
元々飛ぶボールは、劣化していなければ飛距離がでますが、劣化していれば1〜2番手は飛距離が落ちます。見た目ではわからないので、スイングに問題があるのか?と余計な手を加えてしまって、どんどん下手になっていくというという悲劇がおこったりもします。
ディンプルについて
ディンプルとは、ゴルフボールにあるデコボコのことを言います。
もともとゴルフボールはつるつるだったそうですが、傷がついたり、へこんだボールのほうが飛んだ!とのことから今のような形状になったそうです。
ゴルフボールは回転しながら飛んでいきますが、その際にディンプルがあると空気の流れが生まれやすく、ボールを上に飛ばそうという揚力が強く働きます。
2016年にディンプルで話題になったミズノのゴルフボール「JPX DE」(下記画像)は、
通常のディンプルに加え、プチディンプルと呼ばれる小さなディンプルがあり、ディンプル数は世界最多の566。
ボールを打った際に通常ディンプルが、高速でボールを高く飛ばします。曲がりにくく真っすぐ力を伝えることで飛距離が出ます。
さらに、プチディンプルは落下速度を遅くする効果があるので、地面に接地するまでの時間を極端に増やすことでき、飛距離を稼ぐことができると話題になりました。
このようにディンプルは空気抵抗を小さくする効果があるため、ディンプルがあるものとないもので比較すると、ディンプルがあるほうが圧倒的に遠くまで飛ぶのです。
ディンプル数はボールによって異なり、一般的なディンブル数は300~400個程度。飛距離を伸ばしたい方は、ディスタンス系のボールでディンプル数が多いモノを選ぶとよいです。
さてボールについてわかっていただけたでしょうか。
でも、たくさん種類がある中で自分はどれを選んだらいいのか?って悩みますよね。次は、ボールの選び方についてご紹介します。
自分にあうボールの選び方
ボールは自分を映す鏡と言われています。さて、どんな自分でいたいですか?自分にあったボールを選んでいきましょう。
選び方① ヘッドスピードで選ぶ
ゴルフボールは自分のヘッドスピードに合った種類を使用することが重要です。
ヘッドスピードによってインパクト時のボールのつぶれ具合が変わります。
例)ヘッドスピードが速い方が柔らかすぎるボールを使用した場合
ボールがつぶれて反発性がないため、ボールの性能を発揮できない
なので、ヘッドスピードが
・速い方⇒コアがしっかりしたタイプ
・遅い方⇒コアが柔らかいタイプ
のボールを使用することがおすすめです。
ヘッドスピードはゴルフショップや専用アイテムで計測が可能です。自分のヘッドスピードを把握し、その数値に適したボールを選択しましょう。
プレイヤー | 平均ヘッドスピード(ドライバー) | 平均飛距離(ドライバー) |
男子プロ | 48.5(m/s)以上 | 280ヤード前後 |
女子プロ | 40.5(m/s)以上 | 240ヤード前後 |
一般男子ゴルファー | 38-43(m/s)未満 | 200ヤード前後 |
シニアおよびやや非力なゴルファー | 33-38(m/s)未満 | 180ヤード前後 |
一般女子ゴルファー | 33(m/s)未満 | 150ヤード前後 |
選び方② 打感で選ぶ
柔らかい打感が好きな方、硬い方が好きな方がいらっしゃいますが、これは好みの話です。
ボールは構造や材質によって打感が変わります。
ディスタンス系はカバーが硬い素材でできており、スピン系はカバーが柔らかい素材でできていましたよね。この違いを十分考慮したうえで、好みの打感のボールを見つけて選んでみるのも一つの選択肢です。
選び方③ プレースタイルで選ぶ
ドライバーで飛距離をかせいでいきたい方はディスタンス系のボールがおすすめ。
距離感を重視し、グリーン周りの操作性を大切にしている方にはスピン系のボールがおすすめ。
ドライバーの方向性を高めながら、アプローチのスピン量もコントロールしたい方はバランス系がおすすめ。
さて、あなたはどのプレースタイルを選びますか?
選び方④ 弾道で選ぶ
ボールを選ぶ際には弾道も重要なポイントとなります。
ショットの弾道が高くて飛距離に悩んでいる方の場合、スピン量が多すぎるとボールに浮力が加わり吹き上がり、飛距離をロスすることがあります。そのような方にはディスタンス系のボールがおすすめです。
ディスタンス系のボールはスピン量が抑えられ、弾道が低くなり飛距離アップに繋がります。
反対に、弾道が低い方の場合はスピン系のボールを使用することにより、スピン量が増えて弾道が高くなるので、距離感を出しやすくなります。弾道に合わせて選ぶのも一つの選択肢です。
選び方⑤ 色や柄で選ぶ
ゴルフはメンタルによって結果が左右されるスポーツです。大好きなキャラクターのボールやラッキーカラーのボールを選ぶのも一つです。
ちなみに、黄色は、左脳を刺激する、運動能力が上がる、判断力が上がる、集中できるようになる。オレンジはプレッシャーを軽減する、明るい気持ちになる。そうですよ。
シニアのツアープロは黄色のボールをよく使用されてるそうです。理由は、ボールの落ち際までよく見えるからだそうです。ボールの行方がわかると安心ですもんね。
まとめ
ゴルフボールを選ぶ際、ボールタイプ(スピン・ディスタンス系)と、価格(高・低価格帯)が大切なポイントではないでしょうか。
ドライバーで距離を稼ぐタイプか、グリーン周りで攻めるタイプか、またどちらにも対応しているのを選ぶのか、ゴルフボールは一見同じに見えますが、性能が全く違うことを理解しましょう。
スピン×高価格 Aはツアーでよく使用されているボールが多く、スピン性能を最も大切にする人はこちらがおすすめ。 構造も3ピース、4ピースが主流で、構造にこだわっているので飛距離性能も追及された高性能ボール。 ヘッドスピードが比較的速い(43m/s以上)方は最大限にボールの性能を引き出す。 |
ディスタンス×高価格 BもAと同様に3ピース・4ピース構造のボールが多く、高機能。 違いは、ヘッドスピードが比較的遅い(43m/s未満)方でも最大飛距離を発揮できることと、バックスピン・サイドスピンがかかりにくい構造になっている点。 オートマチック設計なので、ショットのコントロールが定まらないゴルファーにおすすめ。 |
スピン×低価格 CはAのようにスピン性能を求めつつも比較的安価といった点が大きな特徴。 Aは1ダース¥6,000前後するため、チャレンジするのにハードルが高いという方にはおすすめです。 また、最近はこのタイプのボールを各社開発しているので、注目ボール。 |
ディスタンス×低価格 DはCのようにディスタンス性能を求めつつも比較的安価といった点が大きな特徴。 安価で飛距離も出る設計なので、これから始めるゴルファーなど初心者におすすめ。 |
初心者さんは、グリーン周りでもミスが少ないように転がすことが無難です。なので、低価格のディスタンス系がおすすめになります。各メーカーで打感なども違うので、最初は色々試してみるのがおすすめです。
お気に入りのゴルフボールが見つかりますように。